6年物のバルサミコ酢
2006年 02月 18日
6年物のバルサミコ酢!
私、バルサミコはステーキのソースや、サラダ、カルパッチョ、パスタの隠し味まで、とってもよく使うんです。もう、大量消費!必ずある調味料一つで、1~2本は必ず買い置きしてあります。
ですから普段使うのは750ml入り位の大瓶で、定価が1500円位の物をセールで買ってきます。「今日は何時に無く割引率が良かった」なんて云う時は1日気分が良かったりして・・・・。セコイ!
で、そんな私が200ml4000円のバルサミコを定価で買っちゃいました。私にとってこれは一つの快挙です!
昔、まだ私が学生の頃(20年位前かな?年がバレる・・・)、当時は日本でバルサミコ酢を売っている所はほとんど無く、名前すらも知られて無い時代でした。
そんな時、新宿伊勢丹の高級イタリア料理売り場で見つけたのです。
なんと、750ml入り1本1万円のバルサミコ酢とオリーブオイル!
文献では知っていたのですけど、見るのは初めて。
1万円かー。買う人いるのかなぁ?とボーと見ていると、年は50代のベレー帽を被った紳士が登場!平日の昼間に食品売り場にいるなんて何してる人かな?なんて思っていると、その方、店員の女性に
「君、この黒い酢は2本しかないの?オリーブオイルは5本?じゃ全部包んで!」
エッ?7本も?7万円よ!と驚いて、盗み見ていると。
「美味いんだよねー。この酢と油。女房が大好きでサー。すぐ売れちゃうから見た時に買っとかなきゃ。」
とキャッシュで会計を済ませ、爽やかにバルサミコとオリーブオイルを抱えて消えたのでした。都会にはお金持っているのねー。と思った10代の私でした。
それから20年、その高級お惣菜売り場も既に無く、1万円のバルサミコは何度か買おうとしつつも、好みの味じゃ無かったらどうしようと買えずに現在に至ったのです。
で、今回チェリーテラスというバーミックスを輸入している代官山ショップで6年物、12年物、25年物とテイスティングさせてもらい、一番料理に使いやすそうな6年物を買ってみました。
≪ここでちょっと真面目なバルサミコの話≫
バルサミコ酢は皮ごとの葡萄から作られるお酢です。長い間、樽の中で熟成するので余分な酸味が抜け、甘味とトロミ、コクが増していき、黒い色をしています。お酢なのにツンとした酸味が無く、香ばしいようなまろやかな味です。イタリアのモデナの特産で、世界最高級のお酢と云われ、昔から王侯貴族の間で大変珍重されました。
14世紀、フランス王の力が増大し、圧力に負けたローマ法王が1309~1377年の間アビニョン(フランス領)に法王庁を移した時に、フランス王にバルサミコ酢を献上した事から法王の身代金のお酢とも言われています。
本来、伝統的な製法のバルサミコ酢は12年以上熟成させたもので、珍重され、料理に使うというよりは薬のように扱われ、スプーンでそのままなめたりします。
現在スーパーなどで売られているバルサミコ酢は三年以上熟成させたものですが、カラメルなどで色づけしています。
取り合えず、私は6年物のバルサミコ酢でタコのカルパッチョを作ってみました。
と作り方については明日ね!